荻細工

 荻窪の名の由来にもなった荻で作られた干支の動物たちです。作者は、井草で薬局を経営していた堀井進さん。大正生まれの堀井さんは、「見慣れていた荻の群生地が、ガソリンスタンドやアパートに変っていくのを見て、荻に対するいとおしさや自然が消えていくことへの危機感から、「杉並荻保存会」を設立し、荻の魅力を伝える趣向として干支をテーマにした荻細工をはじめた」(平成16年2月15日「東京新聞」)のだといいます。オギ細工は堀井さんの独創で、自宅近くの畑の隅に植えさせてもらった荻を刈り取り、店番のかたわら制作していたそうです。そこで、今回は、堀井さんのオギに対する思いがこもった作品を、杉並区郷土博物館の協力を得てsy新dえお届けします。

文化厚生部 松井和男