


荻窪にゆかりのある漫画家~田河水泡氏と長谷川町子氏~
田河水泡氏 といえば、日本初の長編漫画『のらくろ』で知られる漫画家です。
昭和8年、それまで住んでいた家は狭く庭もなかったため、荻窪教会の裏手にある庭付きの広い家へと引っ越しました。
昭和15年には、同じ荻窪の高台にあった版画家・装丁家 恩地孝四郎 氏の自宅の隣の土地を購入し、再び転居しました。植物好きだった恩地氏と田河氏は、すぐに意気投合し、親しい間柄になったといわれています。
昭和35年に下高井戸の温室付きの家を購入するまで、田河氏は荻窪で過ごしました。
このころの田河水泡氏の暮らしについては、2010年(平成22年)9月25日から12月5日まで杉並区立郷土博物館分館で開催された企画展 「のらくろ みーつけた!―田河水泡の杉並時代―」 の図録に詳しく掲載されています。
長谷川町子氏 は、『サザエさん』『意地悪ばあさん』などで知られる漫画家です。
長谷川氏の東京の住まいといえば、現在「長谷川町子美術館」がある桜新町が有名ですが、戦前には一家で一度東京に移り住んでいます。
1935年(昭和10年)、山脇高等女学校 在学中に田河水泡氏の弟子となり、翌1936年(昭和11年)、山脇高等女学校卒業と同時に 田河氏の内弟子として 11か月間、荻窪に住みました。
著書『サザエさんうちあけ話』には、田河水泡氏へ弟子入りした経緯、内弟子時代のエピソード、そして毎週日曜日に 荻窪教会 へ通ったことなどが書かれています。しかし、ホームシックにかかり、11か月で家族のもとへ戻った そうです。
なお、2冊と杉並図書館で借りることが出来ます。
総務部 新濵