まちから消えたものたち
都市も人間も、生きている限り変化しづけます。しかし、最近、身近な荻窪のまちでは、その変化が大きく、また、頻繁になりつつあると感じるのは、小生だけでしょうか。
左の写真は、去年の秋、右の写真はつい最近、撮ったものです。
場所は荻外荘の入り口の向井。区が公園用地として買ったため、大きな屋根が特徴の美しい家は取り壊されましたが、ケヤキの大木は守られました。
今年の三月、本を探しに中央図書館に行くと、向かいの大きな屋敷がかいたいされる最中でした。桜の老木だけは、しばらく執行猶予を与えられ、花を咲かせましたが、花が散ると間もなく伐採されました。
場所は、つどい公園のそば。荻外荘通りを挟んで、右に三本、左に二本、立派なアカマツが立っていました。この五本のマツは、昭和の初めの区画整理で、松林を拓いてこの通りを造ったときの名残りと思われます。また一つ、荻窪の記憶を宿すものが姿を消しました。
文化厚生部 松井和男