荻のふるさとを未来へ ― 荻保存会の活動 ―

私たちのまち「荻窪」の地名は、かつて武蔵野一帯に群生していた「荻(おぎ)」に由来します。しかし近年では、その自生地は減少し、その群生を見ることは稀です。そんな中、故松葉襄氏の呼びかけで結成された「荻保存会」(代表:松葉襄)は、令和3年度より「荻の広場」「荻窪公園」「読書の森公園」「与謝野公園」「だんだん公園」などに荻を植え、除草や水やり、踏み荒らし防止などの手入れを行ってきました。令和6年度には「荻窪百点の会」と協力し、荻窪税務署屋上だんだん公園への荻の移植も実施。現在も新芽の成長を見守りながら、地域の自然と景観を守る活動が続けられています。荻の葉が風にそよぐ姿は、かつての武蔵野の面影を今に伝える貴重な風景です。 「荻の名を持つまちとして、荻を守り育てることが、まちづくりそのものにつながる」——初代会長・松葉襄さんの言葉は、今も活動の根に息づいています。

しかし、残念ながら松葉襄さんは令和6年7月12日にご逝去され、事務局の三木さんも令和7年に入院されてしまいました。 「荻保存会」では、ともに荻を守り育てる仲間を募集しています。関心のある方は、荻窪東町会または荻保存会までお気軽にお問い合わせください。

総務部 新濵

通称「荻の広場」:荻窪駅北口の花壇の一角に荻を植生。植生地の中で背丈が最も大きい。

通称「荻の小径」:荻窪の地名発祥のお寺「光明院」へ向かう小径に植生

入って左側にある東屋の下を流れる小川沿いに植生。子供たちが遊ぶために育成が悪い。

荻窪税務署(旧アンサンブル)屋上:南東隅の荻植生地はフェンス際へ行く人たちの踏み荒しが顕著